こんにちは、桃花です。
秋と言えば、お月見ですね。
食欲の秋でもありますが(笑)。
どの季節に見ても、それぞれに趣のある月ですが、秋は月が一番きれいに見えます。
私は高校時代に天文部で、よく月の観測をしたものです。
秋の観測が、一番好きでした。
今日は、十五夜のお月見について調べてみました。
十五夜にお月見をする意味と由来
十五夜にお月見をする意味と由来
旧暦の8月15日は、今の暦の9半ばから10月半ばになります。
夏の作物の収穫もあらかた終わり、秋の収穫までに手が空く時期に、来るべき稲の収穫に向けて豊作を祈願する意味がありました。
他には、畑作の豊作を祈願するという「畑作儀礼」の意味があったという説があります。
旧暦は、月の満ち欠けで決まっています。
今よりも、月がもっと身近だった時代、欠けたところのない満月を愛でるのは自然なことだったのだと思います。
お月見の歴史
お月見は、古く中国から伝わったと言われています。
平安時代に遣唐使によって伝えられた「望月（月を見る催し）」という行事が、貴族の間で広がりました。
京都では、今でも観月の夕べが開かれている寺院があります。
池に船を浮かべ、そこから月を見るそうなんです。
平安時代の貴族も、そんな舟遊びを楽しんだんでしょうか。
京都大阪間を走る京阪電車の宇治線には、「観月橋」という駅があります。
以前、この観月橋駅の近くでもお月見があると聞いたことがあります。
満月というのは、非常に明るいです。
昔、京都の鞍馬の火祭に行った時のことです。
バイクで行ったのですが、交通規制に引っかかって、山道を往復4時間も歩く羽目になりました。
その日は、ちょうど満月でした。
電灯など一つもない山の中でしたが、満月の光のおかげで足元までちゃんと見えていました。
明るい月の光の下で、延々と宴が繰り広げられた様子を想像してしまいます。
記録としては、醍醐天皇が延喜9年（909年）に初めて月見の宴を開いたというものが残っています。
その後、江戸時代ごろから庶民の間でも広がっていったようです。
江戸期は、庶民の時代だと私は思います。
武家社会で、武士が偉いという社会ではありました。
身分の差は歴然としていて、身分を変えることはできませんでした。
しかし、平和な時代が続いたことから、庶民文化が栄えました。
こうした時代背景から、貴族や武士に限られていて行事が庶民のものになっていったのだと思います。
秋の収穫を祝うこと、旧暦での生活で月になじみが深ったことと重なって、十五夜のお月見は広く行われるようになったのだと思います。
十五夜の月を中秋の名月と呼ぶ理由
まず、中秋って何？という説明をします。
昔は、
1月から3月を春
4月から6月を夏
7月から9月を秋
10月から12月を冬
としていました。
なので、8月はちょうど秋の真ん中のさらに真ん中の日ということで、中秋と呼ばれます。
その中秋の月なので、中秋の名月と呼ばれるようになりました。
ちなみに、仲秋というと旧暦の8月の月を指すので、十五夜に限定されなくなります。
中秋と仲秋、似てるけど間違えないでね。
また、中秋の夜に雲などで月が隠れて見えないことを「無月（むげつ）」と呼び、はっきりとは見えないけれど、ほの明るい月の光を楽しむものです。
中秋の晩に雨が降ることを、「雨月（うげつ）」と呼びます。
十五夜の月を芋名月と呼ぶ理由
昔、多くの日本人の主食は米ではありませんでした。
雑穀の他、イモ類も大事な主食のひとつでした。
秋には、ちょうど芋が収穫できます。
このことから、旧暦8月15日の月を芋名月とも呼びます。
お供えのお団子の関西バージョンは、イモの形をしています。
十五夜の月は必ずしも満月じゃない！？
満月だと思われている十五夜の月ですが、実は満月ではないこともあるんです。
というか、確率的には満月ではないことの方が多いです。
地球と月の公転軌道の関係で、満月になるのは14日目から16日目になります。
だから、十五夜が満月とは限りません。
満月とは限らないけれど、お月見は十五夜にすることになっています。
これは、中国から伝わった「望月」という行事の影響かもしれませんね(推測)。
また、昔は観測技術も発達していなかったでしょうから、まさに満月という日を狙ってお月見するのは無理だったかもしれません。
十五夜にお月見をする意味と由来は？中秋の名月や芋名月と呼ぶ理由はのまとめ
旧暦の8月15日にお月見をするのは、
・稲作や畑作の豊作を祈願する
・中国から伝わった「望月（月を見る催し）」が元になっている
という説があります。
記録では、醍醐天皇が延喜9年（909年）に初めて月見の宴を開いたというものが残っています。
中秋の名月と呼ぶ理由は、旧暦の秋の真ん中の月の真ん中の日の月だからです。
芋名月と呼ぶ理由は、その頃に里芋の収穫があったからです。
十五夜は、必ずしも満月とは限りません。
十五夜の本来の意味をよく理解して、お月見を楽しみましょう。
おしまい
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