こんにちは、桃花です。
昨日に引き続き地蔵盆のお話です。
地蔵盆って、どんな由来があるんだろう?そういえば、知らないな。
それに、お供えも、私は地蔵盆参加当時学生だったから常識がなくて何もしなかったけれど、本当ならどうしたらよかったんだろう。
と気になったので、調べてみました。
地蔵盆の由来「賽の河原」説~子どもを守る説
地蔵盆の由来には諸説ありますが、これが有力だと言われています。
親より先に亡くなってしまった子どもは、離れた親や家族を思い、賽の河原で石を積み続けます。
積んでも積んでも、鬼がやってきて壊してしまいます。
そこで、また一から石を積んでいきます。
苦しみは、延々と続きます。
この様子を見た地蔵菩薩(お地蔵さん)が、離れた親に代わり、子どもたちを鬼から守ったという説です。
地蔵菩薩は、死んでしまった子どものことも守ってくれる。
親より先に他界してしまうことは、一番の親不孝(逆縁)とされています。
親が最も悲しむことだからです。
子どもには、なんの罪もありません。
昔は、乳幼児死亡率も高かったです。
私も、生後半年の時に「小児性仮性コレラ」という消化器系の病気にかかり死にかけたことがあります。
現代の日本に生まれていなかったら、命はなかったでしょう。
心ならずも逆縁となってしまった、親と離れたかわいそうな子どもを救ってくださるのが地蔵菩薩です。
どんな子どもでも救ってくださることから、子どものお祭りとして地蔵盆ができたという説です。
地蔵盆の由来「小野篁」説~閻魔大王を助ける説
小野篁(おののたかむら)説も、「賽の河原」説と同様に、有力な説と言われています。
小野篁は、公卿(くげ)として朝廷に仕えながら、夜は閻魔大王の裁判の補佐をしていました。
井戸を通って地獄へ行っていたのですが、この井戸は、京都市東山区の六道珍皇寺(ろくどうちんのうじ)にあります。
閻魔大王は、地蔵菩薩の化身とされていました。
ある時、小野篁は、炎に焼かれる閻魔大王を目にします。
閻魔大王は、地獄で苦しむ死者に代わり、自身を地獄の炎で焼いていたのです。
この閻魔大王(地蔵菩薩)の慈悲に心を打たれ、閻魔大王を救うために供養を行い、これが地蔵盆の由来であるという説です。
この話を知り、閻魔大王=地蔵菩薩ですか!?
と、びっくりしました。
地獄の番人ですら菩薩であるという日本的な思考は、素晴らしいです。
関東に広がらなかった理由
地蔵菩薩信仰は、平安時代の仏教信仰でした。
「賽の河原」説の、賽の河原の話は、空也上人(900年頃)『西院河原地蔵和讃(さいのかわらじぞうわさん)』和讃からきています。
空也上人は平安期の人です。
日本に仏教信仰が広まったのは、鎌倉期以降です。
このため、地蔵盆は全国的な広がりにはならなかったと言われています。
「小野篁」説の、小野篁も平安期の人です。
また、関東では稲荷信仰が強くあり、地蔵信仰が広がらなかったという説もあります。
地蔵盆のお供え物と金額と熨斗について
ところで、地蔵盆のお供えには何がいいのでしょうか?
子どもための行事なので、お供えの後で子どもたちに配れるものがいいですね。
お菓子、衛生的で配りやすい個包装されたものがおススメです♪
缶ジュースも、分けやすくていいですね。
地蔵盆の時期になると、お供え用のお菓子セットが売られます。
ご自身でそろえるとなると頭を悩ますことになると思いますので、こうしたセットの活用はいかがでしょうか。
お菓子の他に、お金をお供えする場合もあります。
その場合の金額は、一家族で3,000円程度のようです。
子どもたちにも、お賽銭として数百円持たせる場合もあるようです。
お供えの熨斗は、紅白のちょうちょ結びか、白黄色のちょうちょ結びになります。
「お供え」、「御供」、「灯明料」などが一般的です。
名前は、子どもがいれば子どもの名前、いなければ世帯主の名前を書きます。
町内に同じ苗字の方がいるとややこしいので、フルネームで書くと丁寧です。
後でお返しが届く場合があるので、裏に住所を書いておくと、町内会の会計さんが助かります。
ただし、地蔵盆は各町内によって決まりが全く違うことがあるので、町内会に伺った方がいいですよ。
地蔵盆の由来とお供え物と金額と熨斗はどうしたらいいのまとめ
地蔵盆の由来には、子どもを救う「賽の河原」説と、閻魔大王を助ける「小野篁」説が有力な説としてあります。
お供えは、後で子どもたちに配れるようなお菓子がいいですよ。
お供えの金額は、一家族3,000円程度が目安です。
お供えや参加方法は、それぞれの町内によって異なりますので、あらかじめの確認が必要です。
おしまい
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